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教育ICTを語る(2)

この記事の想定対象者
・学校教育に関心のある方
・Edtechに興味のある方
・日本の教育に不安を感じる方
 
前回は日本の教育現場ではICTに関する教育が弱いという事実をお伝えしました。まずそもそも日本の学校には生徒のようICT端末が不足しており、それをこのコロナ禍で2,292億補正予算を使用して各自治体に資金提供しました。
 
 
今回は学校で用意されているICT環境状況についてご紹介します。
 

・スクリーン/電子黒板

主に教師のPCと接続するような形で使用されていますが、いわゆる黒板に変わって多くの教室で整備が進んでいるICT機器の1つです。スクリーンに接続されているカメラがあるとより良いです。教員のメモ書きをそのままカメラを使うことでスクリーン上に映し出すことが出来ます。これまでの授業であれば、先生がわざわざ黒板に転記しなければいけないところを簡単に共有することが出来ます。時間節約という点で、とても効果的な方法です。一昔前ではOHPを使って投影ということもありましたね。この節約により創出された時間で新しい教育を実施しようという方向です。(#ここは別の機会に)
ICTを活用した授業をしていますか?という問いに対してはこのレベルも含めて集計されています。IT業界の人からすると、ちょっとイメージとはずれてしまうかもしれませんが、教育現場はここであっても大きな一歩です。
 

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タブレット/PC

こちらはイメージがつきやすいかと思いますが、タブレット/PCという名の通りです。これらですが、決して高校生や大学生といった年齢ではなく今や小学生が利用する想定で設置が進んでいます。家庭で親のスマートフォンタブレットを難なく利用している姿を見ると操作ができないことはないと想像いただけるかと思いますが、授業始まると一斉にパソコンを起動する姿は最初見たときにはびっくりしました。
 
この端末事情、公立と私立さらには小中学校と高校大学では少し事情が異なります。
公立は自治体の教育委員会もしくは各学校にて共用の端末を用意することが多いですが、私立ですと各生徒が持参するようなケース(BYOD)も多く見られます。また安価なPCではなく、MaciPadが採用されるなどこういったところに違いがあったりします。高校・大学になるとスマートフォンを持っている学生が増えることもあるので、BYODが中心になっていきます。家庭の事情などで用意できない生徒のために、学校側で用意するということはもちろん考慮されております。
 
このように端末を整備することが求められていますが、管理するのも実は結構大変です。生徒が自分のロッカーで管理するわけではないので、共有の物として管理し、かつ充電が切れていることがないようにと保管されます。紛失はもちろん故障の対応など、もはや新たに専任がいないと管理ができない程度の手間です。さらにはパソコンルームのように生徒が移動するという方法であればよいですが、今期待されているICT活用はもっと頻度が多い利用であることから、学校に1室しかないようなパソコンルームでは全然やりくり出来ません。となると、教室で利用するようなことも出てきて、授業のたびにパソコンを準備しないといけないというなんとも面倒な運用があります。たった45分しかない授業、間の休み時間も5〜10分といった中で、事前準備をし、使用後には片付けをする。これが学校現場での実態です。なかなか前向きに使いたくないというのが現実でしょう。いっそ持参のBYODで各生徒管理にしたほうが、先生としては利用しやすいのではないかと思います。
 
 
これらのICT環境の整備状況、地方自治の宿命ですが、地域差があるんです。
次はその実態はお伝えします。